医療コラム
~健診と検診の違い~
「けんしん」内容を点検しましょう!
みなさん、こんにちは。先日、当クリニックでスタッフの「けんしん」があり、わたしも受けました。
これまでも日本で毎年「健診」は受けていましたが、今回当院で受けたものは項目が充実しており、いわゆる「検診」でした。
さて、みなさんは健診と検診の違い、わかりますか?
健診とは健康診断のことで、自身の健康状態を確認し病気を予防することを目的として行います。
一方検診は特定の病気を発見するために行い、早期発見・早期治療を行うことを目的としています。
がん検診、人間ドック、脳ドックなどはこちらの「検診」にあたります。
私は長く外科医として診療してきましたが、「毎年けんしんを受けていたのに」・「定期的に病院に通っていたのに」、
進行した悪性疾患が見つかり病院を受診される方を数多く診てきました。
まず、前者の方は「けんしん」が健診もしくは不十分な検診であった方です。
後者の方は特定の疾患(高血圧や糖尿病など)で定期的に病院にかかり、採血などもしてもらっていたものの、
包括的な検診を受けていなかった方です。
ご自身の「けんしん」を点検しましょう!
まず、皆さんが毎年受けている(受けていると願いたい)けんしんの検査内容を確認しましょう。
ちなみに、ワークパッミットの健診は「検診」ではありませんのでご注意を!
悪性疾患や動脈硬化に伴う心血管系の病気の発生率が高くなる40歳以上の方は、きちんと「検診」を受けることをお勧めします。
一般的な基本項目に、各個人に合わせて項目を追加していきましょう。
例えば。。。。
■ 40歳以上のみなさん
癌検診:血液腫瘍マーカー検査・腹部エコー検査・上部/下部消化管内視鏡検査など
■ 40歳以上女性
癌検診:マンモグラフィー・乳腺エコー検査・婦人科検診など
■ 肥満・高脂血症の指摘された方、大酒家の方
肝障害・肝細胞癌評価:腹部エコー検査など
■ 頭痛持ちで高血圧を指摘されている・治療中の方、生活習慣病*がある方
脳ドック(主に動脈硬化や脳動脈瘤などを評価):ABI・頸動脈エコー検査・頭部MRIなど
*糖尿病・高血圧症・高脂血症
★当院で実施可能な検診項目は下記よりご確認ください。
適切な検診で健康寿命を伸ばしましょう!!