医療コラム
さくらクリニックのホームホワイトニング(2022年10月5日)
ホームホワイトニングとは歯型をとりマウスピースを作製し、自宅でマウスピースとホワイトニングジェルを使用して行うホワイトニングです。オフィスホワイトニングと違い、テレビを見ながらやお風呂に入りながらなど、好きな時間に行うことができます。また、低濃度の薬剤を継続して使用し(約2週間)少しづつ白くしていくので、色戻りが遅いのが特徴です。
歯の着色は、大きく分けて外因性(食べ物や嗜好品)と、内因性(自身の身体の変化)による色素沈着があります。
外因性の原因は、色が着きやすい食べ物・飲み物やタバコなどです。コーヒー、お茶、ワイン、カレーは着色しやすく、成分が唾液と反応しステインと呼ばれる着色が定着してしまいます。これはクリーニングでキレイになることがあります。
内因性の原因は加齢による歯の構造の変化です。歯は外側から「エナメル質」「象牙質」「神経」という3層構造でできていますが、歯の内部にある「象牙質」はもともと黄ばみを持った組織です。日本人は外側のエナメル質が薄いため、歯の内部にある象牙質の黄ばみが透けて黄ばんだ歯に見えやすいです。
さらに、歳をとるとこの象牙質が分厚くなってくるため、加齢でより黄ばんで見えるようになります。
「最近、歯が黄ばんできた気がする」と思うのは、この歯の内部の黄ばみが主な原因です。
ホワイトニングは、ホワイトニング剤に含まれる過酸化水素が歯の内部に浸透、色素と反応し、分解します。
これにより、歯の黄ばみが漂白され、白くなります。
ホームホワイトニングの手順は、
①歯形を取る
②マウスピースの作成
③使い方説明、開始
です。
歯の表面に汚れ(歯石や着色など)がついていると白さにムラができてしまいます。しばらくクリーニングをしていない方は、ホワイトニングを行う前にクリーニングを行うことをお勧めします。
ホワイトニングの注意点は以下になります。
・歯や歯茎がしみたり痛んだりすることがある
→一過性のもので、通常半日~1日で落ち着いてきます
・詰め物やかぶせ物は白くならない
→色が気になる場合は、ホワイトニング後に色を合わせて詰め治したりかぶせ物をやり直したりすることが可能です
・着色しやすい食べ物、飲み物やタバコは控える
・妊娠中や授乳中、歯の状態や薬の副作用によりホワイトニングができない場合がある
・定期的なメインテナンスが必要
明るい口元は清潔感に直結します。また歯の色は見た目年齢とも深い関係があり、白い歯は若々しい印象を与えます。
ご興味のある方やご質問等、ぜひ一度お問い合わせください。
歯科衛生士・宮脇智子