医療コラム
B型肝炎ワクチンについて
(2018/10/31)
みなさんこんにちは、さくらクリニック医師の安部です。このコラム、少しご無沙汰してしまいましたが、
今後も身近な医学情報をできるだけアップしていきたいと思います。...
夏休みシーズンも終わり、お子様のいるご家庭は運動会、ハロウィン、クリスマスとちょっと慌しい時期に
入ってきているのではないでしょうか?そんな中、7月から当クリニックのスタッフに日本人の看護師が加わ
りました。北海道出身の浪岡未津希(なみおかみづき)さんです。日本では主に小児科の看護師として勤務し
ていたので、お子様の病気でわからないことや、子育てに伴うちょっとした心配事など、お気軽にご相談頂け
ます。もちろん大人の方への対応もできますので、どうぞ宜しくお願い致します。
さて、今日はB型肝炎ワクチンのお話です。ベトナム赴任が決まりワクチン接種の話になると、必ず挙がって
くるのがB型肝炎ワクチンです。しかしこのワクチン、残念ながらあまり出来がよくなく、年齢が上がるにつ
れて免疫(抗体)のつきが悪くなります。30歳以上の方ですと、3回接種後にしっかり免疫がつくのは7割程度、
つまり3割の方は十分な免疫がつきません(なお、A型肝炎はかなりの確率でつきます)
このため、当クリニックでは抗体検査(血液検査)をお勧めしています。抗体値が上昇していない、つまり免疫
がついていない場合、ワクチンの追加接種をして頂くことになりますが、日本のワクチンに比べて当地で入手可
能なワクチンは成分が多いため、免疫がつく確率は上がると考えられています。特に日本出国前に日本製ワクチ
ンを接種された方は、ぜひ抗体検査をご検討ください。